1947年生まれ71年毎日新聞社入社、初任地の長野支局では「連合赤軍浅間山荘事件」などを取材。主に東京本社社会部に在籍、『サンデー毎日』副編集長も務めた。皇室取材は、昭和時代も含めて30年近く担当。
日々の私たちの暮らしの中で皇室の存在を意識して生活することはあまりないと思います。
しかし、2019年に行われた天皇退位に伴う代替わりのように、国民にインパクトを与えたばかりか、世界中から注目された大きな動きがありました。これは、皇室が日本という国の基盤を支える制度になっているためです。
皇室を構成する皇族は、現在は天皇を含めて18人しかいません。約1億2000万人の日本の人口のわずか18人です。人数は少ないですが、ほとんどの日本人は、皇室・皇族の方々を知っているように、その存在感は確固たるものがあります。しかし、日々どのようなことをしながら生活しているか、どのような考えをお持ちなのかなど、知られていないことも多いと思います。
国のかたちを形成する皇室とは、私たち日本人にとってどのような存在なのか。約200年ぶりの退位による代替わりで「平成」から「令和」になったこの機会に、皇室とは、私たちにとってどのような存在なのかを改めて考えておくのもいいのではないでしょうか。
なぜ平成の天皇は退位することになったのか、一連の即位に伴う行事はどのように行われたのか、政治はどう動いたのか、国民はどのように受け止めたのか。皇室の過去・現在・将来をテーマに語りつつ、日本人にとって皇室とはどのような存在なのかを皆様と一緒に考えます。